2021/03/04 19:00
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こんにちは!いとう鍼灸院・整骨院の伊藤です。
「治療は2割、日常生活8割」
研修時代に師匠によく言われていた言葉です。
患者様の痛みを取り除く治療を私たちが日々磨くのは
当然ですが、いくら私たち施術者が治療をしても痛みを
再発する生活を患者様が過ごしていればなかなか
治らないのも事実です。
当院でもっとも大事なことと考えているのは、
①患部を冷却すること
②歩く、もしくは全身を動かす体操をすること
③日常生活の過ごし方
になります。
今回は冷却についてお伝えします。
痛みや辛い症状でお悩みの方、長年治ることなく
苦しんできた症状に対して効果を発揮するのが「冷却」です。
当院ではもっとも重要な「冷却」ですが、世間的には
ネガティブな印象を持つ方が多いようです。
・血行が悪くなる
・筋肉が固くなる
・体が冷える
・痛みが強くなる
・寒気がする
こういったイメージを持たれている方は多く、どれも
良い印象とは言えません。
では、なぜ冷却するのか。それは、患部が熱を持っているからです。
ケガをした箇所というのは赤く腫れあがり、患部では
「急性炎症」を起こします。
ケガによる強烈な刺激は組織を破壊します。これに対し
身を守ろうとする防衛手段で患部は熱を持ち腫れていきます。
ケガの程度によりますが概ね炎症は患部で熱を発生させています。
この状態を放置すれば治りは遅くなり、それどころか関節の変形や
パフォーマンス低下にもつながります。
また。ケガ以外の痛みでもおなじです。
腰、首、肩、ひざといった一般的に疲労が蓄積しやすい箇所は
痛くなることが多く、『肩こり』『腰痛』というフレーズでおなじみの場所ですね。
大多数の方々は温めていると思いますが、実はこれら一般的に
多い症状にも患部の炎症が関係しています。
『炎症=熱』
長い時間同じ姿勢でいたり、バランスを崩した歪み姿勢(足組みなど)や
動きをしていると関節は滑らかに動かなくなります。
滑らかさを失った関節は、その動きのなかで関節内に摩擦が
発生するため熱を持ち、捨てきれない程の熱が蓄積していくとやがて
炎症状態へと発展していきます。
前述したケガが急性的に発生した炎症であるのに対して、
腰痛や肩こりといった痛みは緩やかに熱を蓄積してやがて炎症へと
発展していきます。
どちらの痛みも「熱」があるということがポイントになります。
ではどう冷やすか。
1.氷で冷却
氷を使用したアイシングは最も冷却力があり効果的です。
しかし、製氷機や冷凍庫から出したばかりの氷には霜が付いています。
長時間、皮膚に触れ続けていれば凍傷を起こす危険性がありますので、
大変注意しなくてはいけません。
霜は水で濡らせばすぐにとれますので、必ず氷水を使ってください。
2.保冷材
ケーキ屋さんや生鮮食品店で付いてくる保冷材を使う方は
意外と多いですね。夏は保冷材をタオルで包んで首に当てている方もいます。
実は保冷材というのは蓄冷作用が強いため、実際に冷凍庫に入れて
使おうとすると、材質そのものが0℃以下(最大でマイナス25℃)の
物体となっていることがほとんどです。
そのため保冷材が万が一でも体に直接つくと、凍傷や霜焼けを
起こす可能性がグッと高まるため使用方法には十分注意が必要です。
反対にタオルで巻くと十分な冷却効果が得られないことがあります。
当院ではリスクのある冷却、効果の不透明な冷却は勧めておりません。
そもそも保冷材は食品を傷めないように使われるものであり、
わたしたち生きた体に使用する用途ではありません。
使用はくれぐれもお控えください。
3.冷湿布
冷やすと聞いて一番イメージしやすい素材だと思います。
冷湿布にアイシング効果はありません。
そもそもアイシングとは、身体(物体)を冷やす目的で行われます。
では、冷湿布で缶ビールやジュースが冷やせますでしょうか?
ちなみに冷却効果があるとされるデータについては、皮ふ表面の
温度測定に過ぎず炎症を起こしている内部には全く触れていません。
つまり冷却効果は無いといえます。
ちなみに市販の「アイス●ン」にも冷却効果はありません。
昔新聞の記事になっていましたね。
当院のおススメする冷却方法は氷嚢や氷枕に氷と水を入れた
冷却です。これを毎日患部に20分あてます。
※通常1日1回、重症の場合は1日2,3回が目安
20分あてることで、患部の深部まで冷却することができます。
寒い日が続いていますので患部以外は防寒対策を
しっかりして冷却してください。
院長
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